自分に向いている職業がなんなのかさっぱりわからないという人もいるのではないでしょうか。今回はホランド理論を使って向いている仕事を知りましょう。
ホランド理論とは
自分に向いている仕事かどうかは基本的に自分の性格と仕事の環境によって決定されるという考えのもと、ホランドは人間の性格を6つのタイプに分けました。さらにこの世に存在する仕事を大きく6つに分けて、それぞれの仕事に向いている性格があるという理論を構築しました。これがホランドの理論なのです。
6つのタイプは六角形上に配置され、隣り合っているタイプ同士は近い関係にあり、対極に位置しているタイプは真逆のタイプであるという関係性を示しています。下記に6つのパーソナリティそれぞれの特徴と向いている職業をまとめましたので、自分はどのタイプに当てはまるか考えつつ読んでみてください。
- Realistic(現実的タイプ)
- Investigative(研究的タイプ)
- Artistic(芸術的タイプ)
- Social(社会的タイプ)
- Enterprising(企業的タイプ)
- Conventional(慣習的タイプ)

性格タイプを診断してみましょう
6つのタイプのうちどれが一番当てはまるタイプでしょうか?
機械や物を通して何かを作ったり、問題を解決したりすることを好むタイプ | 何かを発見することや、調査、観察をすることが好きなタイプ | 文字や絵、音楽等を利用して自分自身を表現することが好きなタイプ |
Realistic (現実的タイプ) |
Investigative (研究的タイプ) |
Artistic (芸術的タイプ) |
---|---|---|
フレンドリーな傾向にあり、人と一緒に働くことを好むタイプ | 集団の中で人々を導くようなことをすることを好むタイプ | 正確性を求められ、系統的に物事をこなすことを好むタイプ |
Social (社会的タイプ) |
Enterprising (企業的タイプ) |
Conventional (慣習的タイプ) |
Realistic(現実的タイプ)
興味のあること
機械や物を通して何かを作ったり、問題を解決したりすることを好むタイプです。また、比較的屋外で活動することが好きなタイプです。
特徴的スキル
道具や機械を上手く利用することに長けており、それらを使って何かを作り上げたり問題を解決することができます。
向いている職業
大工やエンジニアのように機械を通して何かを生み出す仕事や、動植物を扱う職業に向いていると言われています。
Investigative(研究的タイプ)
興味のあること
何かを発見することや、調査、観察、問題点を尋ねた上でそれを解決することが好きなタイプです。
特徴的スキル
分析的視点で論理的に物事を考えたり、問題を分析したうえで論理的に問題解決に導くことを得意とします。
向いている職業
研究職などの高度な知的専門知識が要求される職業に向いている傾向にあります。また、データ分析等の数字を扱う仕事にも向いています。
Artistic(芸術的タイプ)
興味のあること
自分自身を表現するために文字や絵、音楽等を利用して作品を作り上げることに興味があります。
特徴的スキル
芸術的に表現することに長けています。絵画や写真といった芸術だけでなく、劇や踊り、歌などアウトプットの媒体は人によって様々です。
向いている職業
芸術家、写真家、イラストレーター、音楽家、ダンサー、ライターなどのクリエイティビティが求められる職業に向いています。
Social(社会的タイプ)
興味のあること
フレンドリーな傾向にあり、人と一緒に働くことを好みます。また、人の役に立つことを好み、他者の幸福や健康のために働くことを厭わない傾向にあります。
特徴的スキル
誰かをサポートしたり、何かを教えたり、世話をすることに長けています。個人で仕事をするよりも組織の中で仕事をすることを得意とします。
向いている職業
教育関連の仕事や、看護師や介護士、警察官など人の役に立つことができるような仕事が向いています。
Enterprising(企業的タイプ)
興味のあること
集団の中で人々を導いたり、自分の言動で他者に影響を与えるようなことを好みます。
特徴的スキル
リーダーシップに長けており、意思決定を得意としています。また、野心的に行動する特徴があります。
向いている職業
営業職や政治家、弁護士などに向いています。また、リーダーシップ能力が高いため管理職に向いている傾向にあります。
Conventional(慣習的タイプ)
興味のあること
正確性を求められ、系統的に物事をこなすことに興味があります。また、数字やデータを扱うようなことに興味があります。
特徴的スキル
計算作業や、表やグラフの作成、既にマニュアル等のある順序立てられたことをこなすことを得意とします。また、集団で働くよりも個別で働いたほうがより強みを発揮できる傾向にあります。
向いている職業
事務職や会計士、秘書、銀行事務など繰り返し規則に沿って業務をこなすような仕事が向いている傾向にあります。
性格タイプがわかったら
ぴったりと一つのタイプに当てはまるということはないかもしれませんが、自分の向いている職の傾向ぐらいはなんとなく把握できたのではないでしょうか。自分の性格と向いている職業の傾向がつかめたら、その業界について研究をしてみましょう。どのような人材を求めているのかを知り、今後どのようなスキルや経験を獲得すると良いのかを確認しましょう。残念ながらこの理論によって向いている職だからと言って企業は採用を決めるわけではありません。これはあくまで参考にして程度にし、自分のキャリアプランを形成しましょう。
さいごに
いかがでしたでしょうか。ホランドは人間の性格のタイプを6つに分けて考えましたが、現実世界においては全ての人間がきっちりと6タイプのうちのどれかに当てはまるということはなく、複数にまたがっているはずです。ですから、これはあくまでのキャリアデザインの参考程度にし、今何をすべきかを考えていきましょう。